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2010/11/25

φ4インチのサファイアインゴットを6時間で切断
-サファイア・SiC・GaN用ダイヤモンドワイヤーカッティングマシーン「T-8331A」を開発-


  トーヨーエイテック株式会社(本社 広島市南区、社長 龍田康登)は、サファイアやSiC(シリコンカーバイト)、GaN(ガリウムナイトライド)インゴットなどの難削材の切断時間を大幅に短縮し、高生産性を実現するダイヤモンドワイヤーカッティングマシーン「T-8331A」を新たに開発し、12月より本格的な受注を開始する。
 同社は昨年11月、他社に先駆けてダイヤモンドワイヤーを使用した太陽電池用ワイヤーカッティングマシーン「T-8252B」を市場に導入。その生産性の高さと高精度加工などが好評を博しており、販売も好調に推移している。今回開発したT-8331Aは、T-8252Bで培ったダイヤモンドワイヤーによる切断技術をさらに進化、難削材での切断時間を半減させることで生産性を飛躍的に高めたもの。φ6インチ、長さ300mmまでのインゴットの切断に対応する。

ダイヤモンドワイヤーカッティングマシーン 「T-8331A」
ダイヤモンドワイヤーカッティングマシーン 「T-8331A」

 T-8331Aは固定砥粒の使用を前提に開発したダイヤモンドワイヤーカッティングマシーン。ダイヤモンドワイヤーの性能を最大限に引き出す技術を採用することで、φ4インチのサファイアインゴットの場合、[1]2倍の生産性(従来機の半分、6時間で切断)、[2]TTV10μm、BOW10μmの高精度加工、[3]ワイヤー使用量15m/枚以下の低ランニングコストを実現している。
  T-8331Aにはワイヤーガイド軸を保持するコラムを揺動させる揺動コラムを新たに搭載し、難削材を効率的に切断できるようにした。また堅牢な基本構造に加え、コラムに揺動機構を一体化させた高剛性構造を採用するなど、機械全体の剛性を高めている。さらに、ワイヤーがねじれたり斜行したりしないねじれフリーワイヤーマネージメントや、ワイヤーの張力を一定に保つ張力制御など、ダイヤモンドワイヤーの性能を最大限に引き出す工夫を施している。その上で、高出力サーボモーターを搭載するなど、高負荷時でも高速かつ正確な切断を実現しており、ワイヤー走行速度1,200m/分の高速切断や加減速時間1.5秒での高速往復切断が可能となった。また、切断位置に応じてワイヤー速度や揺動速度、揺動角度など様々な条件を設定することができる可変プロファイル制御も採用。これらにより、難削材の切断においても高生産性、高精度加工、低ランニングコストを実現している。
  LEDやパワー半導体は、今後生産量の拡大が期待されるマーケットである。これらに使用されるサファイアやSiC、 GaNは難削材であり、切断時間も長くかかるため切断時間短縮への要望が高まっている。T-8331Aは、その期待に応えて商品化したもの。

【主な商品特長】

◆高生産性

高負荷時でもワイヤーの高速走行が可能であり、φ4インチのサファイアインゴットを6時間で切断(φ6インチの場合は12時間)。これは従来機の半分の切断時間であり、2倍の生産性を発揮する。
・難削材を効率的に切断するワイヤーガイド揺動機構を新採用した。揺動角度は±10°、揺動速度は最大1,080°/分。
・揺動機構はコラムに一体化させることで高剛性化を図っており、高負荷切断が可能となった。
・ワイヤーガイド軸間距離を最小・最適化することで、ワイヤーの撓み、振れを抑制している。
・2軸あるワイヤーガイドは、それぞれ独立した高出力サーボモーターで駆動。ワイヤー速度1,200m/分の高速切断、加減速時間1.5秒での高速往復切断を実現している。

◆高精度加工

高負荷・高速切断時のワイヤーの挙動を制御するなど、インゴットを高精度で切断する。φ4インチのサファイアの場合で、切断後のウエーハの精度はTTV10μm(φ6インチの場合は15μm)、BOW10μm(同20μm以下)を実現している。
・ワイヤーガイド軸間距離を440mmに設定した。切断時のワイヤーの撓みを5mm以下、振れを5μm以下に抑制している。
・ワイヤーの張力を制御することで、切断位置での高張力を維持している。
・切断テーブルに、インゴットの結晶方位に合わせて方向を調整するゴニオ装置を装備した。
・ワイヤーガイド軸の長手方向中心位置に、インゴット、ゴニオ装置、テーブルガイドの各中心位置を揃えたセンターレイアウトを採用している。

◆低ランニングコスト

ワイヤーにむだなストレスをかけない切断などにより、φ4インチのサファイアの場合、ワイヤー使用量は15m/枚以下(φ6インチの場合は40m/枚以下)の低ランニングコストを実現した。
・ワイヤーが斜行したり引っ掛かったりしない、ねじれフリーワイヤーマネージメントを採用。ワイヤーの断線発生率やダイヤモンドの脱落・摩耗を低減する。
・テーブル(切り込み)位置に応じ、様々な加工条件が設定できる可変プロファイル制御を採用。切断位置によってワイヤー速度、クーラント流量、揺動角度、ワイヤー新線供給量などを変えることで、高生産性、高精度加工、低ランニングコストを高いレベルで実現している。

◆基本諸元

項目 仕様
据付寸法 (間口×奥行×高さ) mm 1,700×3,575×3,170
最大インゴット寸法 mm φ150
最大インゴット長さ mm  300
ワイヤーガイド軸数 2
最大ワイヤー走行速度 m⁄分 1,200

 

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