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ニュースリリース

2007/10/10

トーヨーエイテック、超大型の立形研削盤「T-184C」を発売
-1mを超える部品の内・外径面の加工が可能な超大型研削盤 -

  トーヨーエイテック株式会社(本社 広島市南区、社長 龍田康登)は立形研削盤シリーズに、同社としては初めて1mを超える部品が加工できる超大型立形研削盤「T-184C」を新たに加え、販売を開始する。

  同社は立形研削盤シリーズとして、小型から大型までの立形内面研削盤を一昨年より順次発売しており、小型・チャックタイプ「T-181C」、中型・センタレスタイプ「T-182S」、大型・チャックタイプ「T-183C」を既に市場に導入している。今回発売するT-184Cは、同シリーズ最大のT-183Cよりもさらに一回り大型化したチャックタイプの研削盤で、1,250mmまでの大型部品の内・外径面加工を実現している。

  T-184Cは据付寸法が5,300mm(間口)×4,600mm(奥行)×4,350mm(高さ)の大型機械である。機械全体の剛性を高めた上で、主軸には回転精度の高い油静圧軸受を採用したほか、同社では初となる永電磁チャックを採用している。これにより、外径1,250mm、幅400mm、質量2,000kgまでの部品を高精度で安定的に加工することが可能となった。

  さらに、砥石軸用として高出力・高剛性の高周波ホイールヘッドを新たに開発した。高周波ホイールヘッドは出力30kWの高出力タイプとし、新たにオートバランサー(同社初)とAE(Acoustic Emission)センサー(量産機では同社初)を組み込んでいる。大径砥石を使用する際の回転アンバランスをホイールヘッド内部で自動的に修正するなど、高精度・高能率を達成している。

  トーヨーエイテックは市場の多様化に応えるため、2005年7月に日本初のセンタレス式立形内面研削盤「T-182S」を市場に導入して以来、本格的に立形内面研削盤の市場導入を進めてきた。今回発売するT-184Cは同社の研削盤としては初めて1mを超える部品の加工ができる超大型研削盤であり、大型ベアリングや大型ギアの高精度加工に適している。

  同社では超大型立形研削盤のさらなる大型化を進めており、1.5mを超える(1,600mm)部品が研削できる「T-185C」と、2.5mを超える(2,600mm)部品が研削できる「T-186C」も順次、市場に導入する予定である。

T-184Cの主な商品特長

◆基本諸元

据付寸法 (間口×奥行×高さ); 5,300mm × 4,600mm × 4,350mm

チャックできる工作物の最大外径; 1,250mm

研削できる工作物の内・外径;    400~1,250mm

◆高精度・高能率加工

ベッド、コラムなどの基本構造を最適化するとともに、機械全体の高剛性化を図った。さらに、油静圧軸受や新開発のホイールヘッド、永電磁チャックなどの採用により、高精度・高能率加工を実現している。

  1. 永電磁チャック

    同社初の採用となる永電磁チャックは、部品の着脱時にだけ通電する電磁チャックの一種。通常の電磁チャックは部品を装着し固定している間は通電させる必要があるため、大型機械に装備する場合には電力消費量が増え発熱による温度上昇が発生するが、永電磁チャックは着脱時にだけ通電するため、省エネに加えて高精度加工にも寄与する。

  2. 高周波ホイールヘッド

    砥石軸には、新開発の超大型立形研削盤専用ホイールヘッドを搭載する(オプション)。高出力・高剛性で定評のあるHFBシリーズの高周波ホイールヘッドをベースに、大型部品を高精度・高能率で加工できるように性能を高めた。毎分6,000回転のHFB0060-300と毎分2,800回転のHFB0028-300の2タイプ(いずれも30kWの高出力タイプ)を用意し、新たにオートバランサーとAEセンサーを組み込んでいる。
    <AEセンサー>
    量産機では同社初となるAEセンサーを内蔵した。ドレス時や加工時の砥石との接触を高精度で検知するため、高精度・高能率な加工を安定して実現する。
    <オートバランサー>
    加工する部品の大型化に伴って砥石のサイズも大型化するため、大径砥石を使用する際の回転アンバランスを補正するため、同社では初めてオートバランサーを採用した。回転アンバランスを感知すると、ホイールヘッド内部に組み込んだオートバランサーが作動し、短時間で補正する。

  3. TOYOMATIC-4000

    CNC装置として、同社独自の高機能・対話型「TOYOMATIC-4000」を搭載。自動研削や多段面連続加工など、多彩な加工をサポートしている。